2008年 04月 18日
ベトナム妻と台湾夫 (留学二百三十二日目) |
台湾には出稼ぎ労働者や配偶者として来台しており、なんと15万人を越える在台ベトナム人が生活を営んでいるらしい。一番多いケースは、北部からの出稼ぎ労働の男性が、南部からは配偶者として女性がやって来るというものだそう。では、台湾人はこの在台ベトナム人をどのように見ているのかというと、少々見下しているきらいがあるらしい。
阿水のケースは美容技術を取得するのための留学であり少し特殊な例なのだが、阿水も時々そのような被差別意識を感じることがあるそう。阿水と一緒に買い物などに行ったとき、私に「あなたは日本人ですか」と話しかけるときと、阿水に「あなたはベトナム人ですか」と話しかけるときの店員さんのニュアンスが若干異なって感じられることもしばしばある。そのためか、阿水はあまり見知らぬ他人に国籍を教えたがらない。ちなみに、「日本人ですか」という言葉には、軽い憧れの響きもあるが、いいカモが来たという響きが含まれているときもあるので、あまりむやみに日本人であるということを誇示せぬ方が無難である。
一方、ベトナムにおいてベトナム人女性と結婚した台湾人男性について、ベトナム人はどのように考えているのかといえば、こちらもまた軽い侮蔑の念を抱いている。つまり、彼らはどうも、台湾人女性と結婚できない出来損ない、金のない貧乏人、女性を掻っ攫っていく、とレッテルを貼られているようなのである。
もっともこれは、阿水から聞いた話。べトナム語のわからぬ私には、現地の生の声を聞き取ることができないので、どの程度のニュアンスなのかはよくわからないのだが。阿水によると、中国語で話し、台湾ドルで買い物する私をベトナム人女性と結婚した台湾人男性と勘違いし、見下している人もいたそうである。
では、台湾人男性と結婚するベトナム人女性は、ベトナムでどのように見られているのかというとこれまた芳しくない。容姿や性格に難がありベトナムでまっとうな結婚ができないか、家が極貧に喘いでおり外国に嫁がざるを得ないかのどちらかだと思われるのだそうだ。阿水のことを、「容姿も性格も経済的にも問題なさそうなのになぜ台湾人男性などと」、と疑念の目で見る人も多かったとかなんとか…。
このように書くと私と阿水がベトナムで散々見下されていたかのように思われるが、私のことを日本人であると見抜いたベトナム人も少なくない。では、私を日本人と知った人は阿水をどのように見たのかというと、ベトナム観光に来た日本人を案内するガイドと思ったそうだ。阿水もノリノリで店の人などに、「お客様を怒らせるとチップがもらえなくなるからよろしくね」などと冗談を言ったりしていたそうな。
ベトナム北部のとある街角。
阿水のケースは美容技術を取得するのための留学であり少し特殊な例なのだが、阿水も時々そのような被差別意識を感じることがあるそう。阿水と一緒に買い物などに行ったとき、私に「あなたは日本人ですか」と話しかけるときと、阿水に「あなたはベトナム人ですか」と話しかけるときの店員さんのニュアンスが若干異なって感じられることもしばしばある。そのためか、阿水はあまり見知らぬ他人に国籍を教えたがらない。ちなみに、「日本人ですか」という言葉には、軽い憧れの響きもあるが、いいカモが来たという響きが含まれているときもあるので、あまりむやみに日本人であるということを誇示せぬ方が無難である。
一方、ベトナムにおいてベトナム人女性と結婚した台湾人男性について、ベトナム人はどのように考えているのかといえば、こちらもまた軽い侮蔑の念を抱いている。つまり、彼らはどうも、台湾人女性と結婚できない出来損ない、金のない貧乏人、女性を掻っ攫っていく、とレッテルを貼られているようなのである。
もっともこれは、阿水から聞いた話。べトナム語のわからぬ私には、現地の生の声を聞き取ることができないので、どの程度のニュアンスなのかはよくわからないのだが。阿水によると、中国語で話し、台湾ドルで買い物する私をベトナム人女性と結婚した台湾人男性と勘違いし、見下している人もいたそうである。
では、台湾人男性と結婚するベトナム人女性は、ベトナムでどのように見られているのかというとこれまた芳しくない。容姿や性格に難がありベトナムでまっとうな結婚ができないか、家が極貧に喘いでおり外国に嫁がざるを得ないかのどちらかだと思われるのだそうだ。阿水のことを、「容姿も性格も経済的にも問題なさそうなのになぜ台湾人男性などと」、と疑念の目で見る人も多かったとかなんとか…。
このように書くと私と阿水がベトナムで散々見下されていたかのように思われるが、私のことを日本人であると見抜いたベトナム人も少なくない。では、私を日本人と知った人は阿水をどのように見たのかというと、ベトナム観光に来た日本人を案内するガイドと思ったそうだ。阿水もノリノリで店の人などに、「お客様を怒らせるとチップがもらえなくなるからよろしくね」などと冗談を言ったりしていたそうな。
ベトナム北部のとある街角。
by TaiwanBlog
| 2008-04-18 21:30
| 民国97年4月