2008年 02月 28日
2月28日 (留学百八十二日目) |
今日は2月28日。当初は国民党の接収を「光復」だと歓迎した本省人が、その後国民党の統治を新たなる外来政権による独裁であると見方を180度変えていったのには、さまざまな理由と経緯があるのだが、その中でも2・28事件が大きな歴史の転換点の一つであることには異論のないことであろう。大勢の犠牲者を出し、台湾の社会に今でも消えることのない大きな傷を残した2・28事件の大まかな説明は過去にも何度か紹介しているのでそちらを参照してもらうことにして、今日は今年の2・28事件に関したイベントの様子を紹介していきたいと思う。
2・28事件関連のイベントはたくさんの団体がさまざまなイベントを各地で行なうので、それらすべてを網羅することはとても出来ない。そこで、お世話になっている日本の新聞社の台北支局の取材に同行させてもらいいくつかの大きなイベントの様子を見てまわってきた。
私が実際に見ることが出来たのは、昼から2・28紀念公園にて行なわれた政府のイベントと、民進党の選挙本部「台湾維新館」の様子、夕方に圓山サッカー場で行なわれた「為台灣祈福—愛、信任、二二八」という民進党のイベントの三つ。午前中に嘉義で行なわれた国民党の馬英九総統候補による遺族らへの謝罪、夜に中山堂で行なわれた国民党のイベントには支局長が自ら取材に出かけた。競っているといいつつも国民党が優位な状況であるので、支局長が国民党がらみのイベントを、現地スタッフが民進党系のイベント取材するという形になるのは当然の成り行きなのだろう。
私が見てきたイベントを見ての印象は、これらのイベントは、2・28事件そのものを振り返る場というよりも2・28事件をネタに選挙に向けてのアピールの場としての意味合いが強かったように感じられる。また、若者の参加者が少なく、個人参加よりも何らかの組織で参加している人のほうが多いようにも思われた。若者の参加が少ないというのは、2・28事件の関係者が高齢化していること、民主的な社会を当たり前のように享受している若者にとっては2.28事件や戒厳令が敷かれた国民党の独裁時代は教科書の中の出来事になっていることなどによると思われる。また、これらのイベントは台湾語で行なわれたというのも印象深い。「愛台湾」を打ち出す民進党が台湾語を強調するのはもちろんのこと、本土化が進む国民党もしばしば台湾語を用いているというのは特筆すべきだろう。
2・28紀念公園で演説する呂秀蓮副総統と陳水扁総統
台湾維新館に集まった大勢の支持者
「為台灣祈福—愛、信任、二二八」
2・28事件関連のイベントはたくさんの団体がさまざまなイベントを各地で行なうので、それらすべてを網羅することはとても出来ない。そこで、お世話になっている日本の新聞社の台北支局の取材に同行させてもらいいくつかの大きなイベントの様子を見てまわってきた。
私が実際に見ることが出来たのは、昼から2・28紀念公園にて行なわれた政府のイベントと、民進党の選挙本部「台湾維新館」の様子、夕方に圓山サッカー場で行なわれた「為台灣祈福—愛、信任、二二八」という民進党のイベントの三つ。午前中に嘉義で行なわれた国民党の馬英九総統候補による遺族らへの謝罪、夜に中山堂で行なわれた国民党のイベントには支局長が自ら取材に出かけた。競っているといいつつも国民党が優位な状況であるので、支局長が国民党がらみのイベントを、現地スタッフが民進党系のイベント取材するという形になるのは当然の成り行きなのだろう。
私が見てきたイベントを見ての印象は、これらのイベントは、2・28事件そのものを振り返る場というよりも2・28事件をネタに選挙に向けてのアピールの場としての意味合いが強かったように感じられる。また、若者の参加者が少なく、個人参加よりも何らかの組織で参加している人のほうが多いようにも思われた。若者の参加が少ないというのは、2・28事件の関係者が高齢化していること、民主的な社会を当たり前のように享受している若者にとっては2.28事件や戒厳令が敷かれた国民党の独裁時代は教科書の中の出来事になっていることなどによると思われる。また、これらのイベントは台湾語で行なわれたというのも印象深い。「愛台湾」を打ち出す民進党が台湾語を強調するのはもちろんのこと、本土化が進む国民党もしばしば台湾語を用いているというのは特筆すべきだろう。
2・28紀念公園で演説する呂秀蓮副総統と陳水扁総統
台湾維新館に集まった大勢の支持者
「為台灣祈福—愛、信任、二二八」
by TaiwanBlog
| 2008-02-28 20:30
| 民国97年2月